組み版と禁則処理/段組み・文字組

------組み版に用いられるレイアウトの名称------




柱-----------------このページが何に属するかを表すページ上の表示
天-----------------ページの上の空間
キャプション----画像等の説明文
版面---------------上下左右の空間を取り除いたページの中心部分(マージン)
ノンブル---------ページ数の表示
見出し------------タイトル表示
本文---------------内容文章
小口---------------ページの端(綴じられていないほう)
ノド---------------見開きのつなぎ目
地------------------ページ下の空間 

---------------------------------------------------------------禁則処理

・禁則処理とは
行頭禁則行末禁則,分離(分割)禁止などの禁則を避けるために行われる処理のことを禁則処理という.

行頭禁則

終わり括弧類ハイフン類区切り約物中点類句点類読点類繰返し記号長音記号小書きの仮名及び割注終わり括弧類を行頭に配置してはならない(行頭禁則).
これは体裁がよくないからである.
1)繰返し記号長音記号及び小書きの仮名を行頭禁則としない方法もある.
2)中点[・] を行頭に配置をよしとする考え方もある.
3)新聞ではさらに,区切り約物(疑問符[?]と感嘆符[!])を行頭に配置することをよしとする.

行末禁則
 始め括弧類. 割注始め括弧類を行末に配置してはならない(行末禁則).
これは体裁がよくないからである.


行末に配置する終わり括弧類,句点類,読点類及び中点類を全角扱いとする配置例
行末に配置する終わり括弧類,句点類,読点類及び中点類の配置例 (JIS X 4051)
行末に配置する終わり括弧類,読点類及び句点類の後ろを二分アキ又はベタ組とした配置例

行末に配置する終わり括弧類,句点類及び読点類の後ろをすべてベタ組とした配置例

分割禁則

次のような文字・記号が連続する場合は,その字間で2行に分割しない(分割禁止).これは,それらの文字・記号を一体として扱いたいためである.
  1. 全角ダッシュと全角ダッシュとの間は分割禁止
  2. 三点リーダと三点リーダとの間は分割禁止
  3. 前置省略記号とアラビア数字の間は分割禁止
  4. アラビア数字と後置省略記号の間は分割禁止
  5. 欧字の単位記号(単位記号中の文字)の字間は分割禁止
  6. ルビ文字列の分割禁止の例



    熟語ルビを分割した例
  7. 添え字及び親文字の字間は分割禁止
  8. 注の合印の前では分割禁止


















    【 基本版面と実際のページの設計例
    http://www.w3.org/TR/jlreq/ja/#fig_ad1_19-ja


    段組み


    ・横組

    横組の2段組における図版の設計例
    横組の段組,例えば2段組に図版を配置する場合,図版の左右サイズは,できるだけ基本版面で設計した1段の左右サイズ又は基本版面の左右サイズを基準に設計し,そのいずれかのサイズで配置できるときは,そのように決める.また,その位置は,多くは版面の天又は地にそろえて配置する


    ・縦組
    縦組の3段組における図版の設計例
    縦組でも,段組にする場合は,例えば,3段組の図版の天地サイズは,できるだけ基本版面で設計した1段若しくは2段の天地サイズ,又は基本版面の天地サイズを基準に設計し,そのいずれかのサイズで配置できるときは,そのように決める

    文字組

    ・文字サイズ


    漢字と仮名のサイズの示し方

         小書きの仮名と文字の外枠

    小書きの仮名(ぁぃぅァィゥなど)は,縦組では文字の外枠の天地中央で右寄り,横組では文字の外枠の左右中央で下寄りに字面を配置する.また,約物などでは,文字の外枠の天地左右中央に配置しない例がある.


    ・字間
    均等詰めの例 (横組の場合,上側はベタ組,下側が均等詰めの例)
    図 2.9 均等詰めの例(横組の場合,上側はベタ組,下側が均等詰めの例)
    字面詰めの例 (横組の場合,上側はベタ組,下側が字面詰めの例)
    図 2.10 字面詰めの例(横組の場合,上側はベタ組,下側が字面詰めの例)



    ・行間

    縦組と横組 (矢印は文字を読んでいく順序を示す)